世界でたったひとつのわが家
コーポラティブハウスをご存知でしょうか?
入居者同士が共同で土地を購入し、自由設計でマンションを建てることをいうそうで、著者の大平一枝さんは、コーポラティブハウスで我が家を手にした。
その、コーポラティブハウスの建設奮闘記については、2000年に出版した“自分たちでマンションを建ててみた。―下北沢コーポラティブハウス物語”に書いており、その後、実際に住んでみてどうなの?を中心に書いているのが、“世界でたったひとつのわが家”なのだ。
住んでみてわかる不便なことは、なにも家を建てなくても、賃貸マンションの我が家であっても思い当たる。「電話の回線がなんでこの場所なの?」とか。
一方、自由設計によって好きなように家を建てた大平さんの住まい。いくら自由設計と言っても、事前に、実際の生活を事細かにシュミレーションできるはずはなく、やはり”困った”でてくるもの。
”傘の置き場所”のような小さなことから、”床暖房の悲劇”といった大きなことまで、どれも面白おかしく書かれているので、なかなか読む手を止められない!
大平さんの飾らない人柄がにじみ出ている文章は、知っている人の世間話をきいているようで、楽しい。面白いエッセイでありながら、とても役に立つのがこの本の魅力であり、中でも、”最高の引っ越し祝い”の項では、「へぇー!」と唸ってしまった。
この本のおかげで、まだ家を建てていない私達は、太平さんと同じ失敗をしないですむ。どこにお金をかけて、どこをケチればいいのか、ほんの少し勉強させてもらった。
世界でたったひとつのわが家
大平 一枝/講談社/2005-07-21
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