収ったり、出したり
収ったり、出したり
堀井和子
幻冬舎
堀井和子さん流の収納とインテリアに関するエッセイ。収納は、その人の家族の形とか、生活の仕方によって変わってくるものであり、しかし収納は、多くの人が手をこまねいている問題でもあり、他人の収納の知恵を拝借したいと思うことがある。私が推測するに、堀井さんは、もともと片づけがあまり好きではなかったんだろう、と思わせる内容。なにがなんでもキレイに整っていないと落ち着かない、という人には、残念ながらこの本はおすすめできない。
はじめからきっちりと決めすぎると無理が生ずる。面倒になってしまう。臨機応変に、その時その時に与えられた条件の中で収納する方法を選ぶ、というのが堀井さん流。なんだ、収納はきちんとしなくてもいいんだ。なんとなく、机の上は綺麗であるべきだ、とか、整っているべきだ、と思いがちだが、自分流でいいのだ。たしかに、自分の生活に必要なもの達までキッチリしまいこんでしまったら、それを使うのが億劫になってしまう。よく使うもの、買ったばかりでこれかた読みたい本などは、取り出しやすいところ、目に付きやすいところに置いておきたい。本棚にしまってしまったら、読むのを忘れるかもしれない。その、よく使うものというのは、堀井家と、その他の人ではもちろん違うわけで、だから、収納の仕方は異なるのは当たり前。しかし、こうゆう点に気付かせてくれるのが、この本の存在なのかもしれない。
片づけが好きな人と好きでない人で分けると、どちらかというと好きではない、と答える人の方が多いのではと、個人的には思う。片づけは義務ではなく、結構楽しいかもしれない、と思うといい、という堀井さんの考えは、とても共感できる部分で、要は気の持ちようなのである。
また、堀井さんの住まいに関して、なんだかんだ引っ越せないでいるのは、窓から見える景色のせいだと気付いたそう。朝、起きてカーテンを開けると、木立が見え、風が歯の間を通る音が聞こえるという。「窓からの眺めは変えられない」と言っている。たしかにそうだ。残念ながら私の今の住まいは、窓を開けても、車と電車の音が聞こえるだけである。緑なんて見えない。物件選びの基準が増えるばかりで困るが、自然が目に入る環境で暮してみたい、と思う。




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