かもめ食堂

かもめ食堂
出演: 小林聡美 片桐はいり もたいまさこ
監督: 荻上直子
家具しかり、テーブルウェアしかり、日本人が好みそうな北欧インテリアが楽しめる、かもめ食堂。食堂に並ぶ家具は、シンプルながらフォルムが美しく、木のぬくもりを感じる。おそらく、フィンランドの家具ブランドであるアルテックの椅子ではないだろうか。そして小林聡美が演じるサチエが出すコーヒーは、日本のインテリアショップでもよく見かける、北欧フィンランドのテーブルウェアブランド、iittala(イッタラ)のマグカップに注がれる。
かもめ食堂を見た後は、コーヒーとシナモンロールで一息つきたい気分になるのは、私だけではないはず。誰かとたわいもない会話をしながら、はたまた一人で、シナモンロールを頬張りながら、ゆっくりとコーヒーをいただく時間をとても愛おしく思ってしまう。
一言で言ってしまえば、ヘルシンキで『かもめ食堂』という食堂を経営するサチエが、そこにやってくる人々と織り成す物語。流れる時間がとても穏やかでゆっくりとしていて、こんな暮らしもいいなーと妄想の世界へ連れて行ってくれる。「やりたくないことはやらないだけです。」という言葉や、「人間、ずっと同じじゃいられないですから。」というサチエの言葉に感じる、芯のまっすぐとした主人公の性格もまた、心地よい。
人がいない食堂も、シナモンロールを頬張るヘルシンキのおばさまたち越しの食堂も、どこをとっても一枚のポストカードのように絵になるのがとても印象深い、この映画。かもめ食堂のドアを開けると、「いらっしゃい。」とサチエが出迎えてくれる、ささいなことが、あっかかい気持ちにさせてくれるのは、いたって普通の日常のようで、でもどこか遠い叶わぬ世界のように思えてしまうのはなぜだろう。





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